法令により、女性の就業が禁止されている鉛関連業務の概略は以下のとおりです

 

 

その1

労働者に呼吸用保護具を使用させなければならない、以下の作業

(1)粉状の鉛等(注1)又は鉛焼結鉱等(注2)をホッパーに入れる作業を

  行う場合において、ホッパーの下方に、その物質が粉状にこぼれるおそれ

  があるとき

  (有害度が高いため、原則として禁止されているが、臨時作業に限り、労

   働者に呼吸用保護具を使用させるという条件付きで認められている作

   業)

(2)鉛装置(粉状の鉛等又は鉛焼結鉱等が内部に付着し、又はたい積してい

  る炉、煙道、粉砕機、乾燥器、除じん装置その他の装置)の内部における

  作業

(3)鉛の製錬、精錬を行う工程における焙焼、焼結、溶鉱又は鉛等若しくは

   焼結鉱等の取り扱いの業務

(4)銅又は亜鉛の製錬、精錬を行う工程における溶鉱、当該溶鉱に連続して

   行う転炉による溶融又は煙灰若しくは電解スライムの取り扱いの業務

(5)鉛化合物を製造する工程において、鉛等の溶融、鋳造、粉砕、混合、空

   冷のための撹拌、ふるい分け、V焼、焼成、乾燥若しくは運搬をし又は

   粉状の鉛等をホッパー、容器等に入れ、若しくはこれから取り出す業務

(6)含鉛塗料を塗布した物の含鉛塗料のかき落としの業務

   (湿式以外の方法によるもの)

(7)溶融した鉛を用いて行う金属のサンドバスの業務のうち、砂のかきあげ

   又は砂の取替の業務

(8)粉状の鉛等の乾燥の業務の用に供する乾燥室の内部における業務

(9)粉状の鉛等または焼結鉱等に係るろ過集じん方式集じん装置のろ材の取

   替えの業務

10)鉛等又は焼結鉱等の粉じんの発散を防止し、又は抑制する設備又は装置

   を設置する業務

11)鉛等の粉砕、溶接、溶断、溶着又は溶射の鉛業務

12)船舶、タンク等の内部その他の場所で自然換気が不十分なところにおけ

   る鉛作業

その2

 鉛業務を行う作業場であって、作業環境測定の結果が第3管理区分
(ただちに作業環境の改善を行う必要があるとされる区分)に区分された場所に
おける業務

 

 

注1

鉛等とは

鉛、鉛合金、およびその化合物(酸化鉛、水酸化鉛、塩化鉛、炭酸鉛、珪(けい)酸鉛、硫酸鉛、クロム酸鉛、チタン酸鉛、硼(ほう)酸鉛、砒()酸鉛、硝酸鉛、酢酸鉛、ステアリン酸鉛)並びにこれらと他との混合物

 

注2

焼結鉱等とは

鉛の製錬又は精錬を行う工程において生ずる焼結鉱、煙灰、電解スライム及び鉱さい並びに銅又は亜鉛の製錬又は精錬を行う工程において生ずる煙灰及び電解スライム

 

 

★★詳しくは、以下の関係法令をご参照ください。

労働基準法第64条の3第1項

女性労働基準規則第2条第18号

労働安全衛生法施行令第21条第8号

鉛中毒予防規則第39条

           第52条の2第1項

           第58条第1項〜第3項